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アンヘル・ディ・マリア独占インタビューPart2『カタールW杯にかける想い』

無尽蔵にピッチを駆け回り、左足の超絶テクニックで相手DF網を切り裂く、アンヘル・ディ・マリア。アルゼンチン代表では、盟友メッシと共にチームを牽引し、34歳という年齢を感じさせないエネルギッシュなプレーを見せている。

今季はフランス・リーグアンのパリ・サンジェルマンから、イタリア・セリエAの名門ユベントスへ活躍の場を移すこととなった。自身のキャリアで初となるセリエAへの挑戦だ。

そんなアンヘル・ディ・マリアに、メディアコネクトが再び独占インタビューを行った。

こちらの記事は、一話完結となります。

【ディ・マリアのプレー集】

生年月日:1988年2月14日(33歳)
出身地:アルゼンチン・ロサリオ
身長:180cm
体重:75kg
在籍チーム:パリ・サンジェルマン
ポジション:FW/MF
背番号:11
利き足:左足

経歴:2005-2007ロサリオ・セントラル/2007-2010 SLベンフィカ/2010-2014レアルマドリード/2014-2015マンチェスター・ユナイテッドFC/2015-2021パリ・サンジェルマン

↓前回のインタビューはこちら↓

▶▶Part1『今度こそ、南米王者になる』vol.1


–若い選手に対して「すべきこと」「すべきでないこと」についてアドバイスをお願いします。

僕からのアドバイスは、まずは「楽しんでプレーすること」ことかな。サッカーは本来、友達と楽しんでプレーするものだからね。
すべきでないことは「必要以上のプレッシャーをかけること」かな。重要なのはサッカーを楽しむこと。そして少しずつ成長することだけだよ。
若い選手にとって重要なのはまずは楽しむことだね。

–あなたは少し不思議な人生を歩んできましたよね。両親はあなたにプレッシャーをかけましたか?それとも特にプレッシャーはなかった?

いや、プレッシャーはなかったかな。それは両親に感謝しているよ。アルゼンチン1部リーグでプレーすることや、プロになって家族を助けなければいけないというプレッシャーはなかったね。
こういったことは、よくあることみたいだけど、僕には起こらなかった。両親はいつも、僕が楽しんでプレーできるように送り出してくれた。
その振る舞いが、僕をこのレベルまで押し上げたんだと思うよ。

–好きな監督と嫌いな監督の特徴をそれぞれ教えてください。

若い頃は楽しんでプレーさせてくれる監督を好むよね。嫌だったのは、勝たなければいけないとプレッシャーをかけらる監督かな。
両タイプの監督のもとでプレーしたことがあるけど、楽しんでプレーさせてくれる監督の方がいい時間を過ごせたよ。

–何歳くらいまでは個人技に重点を置いた方が良いと思いますか?戦術について早い段階から教える指導者もいますね。

重要なのは選手のクオリティーだよ。選手は少しずつ成長していく。
プレッシャーをかけたり、通常より早く成長させようとすることは、選手をつまずかせてしまうことにもつながると思う。
大事なのは、技術の向上やプレースタイルなど、少しずつ成長していくことだと思うね。

–あなたは2022年カタールW杯で優勝することを夢見ていますか?

もちろん、夢見ているよ。全ての選手がそう思っているんじゃないかな。これまで僕は3大会に出場するチャンスをもらった。
そして優勝まで、あとほんの少しだった大会もある。2022年の大会に出場できることを願ってるし、そのためにできることは全てやる。また出場できたらいいね。

–どんなW杯になると思いますか?中東での開催となりますし、カタールは過去に無いような特別な大会を作るために準備しています。

説明するのはすごく難しいよ。カタールは大きい国ではないし、全ての国が同じ場所に集結するからね。
同じ日に2 試合も見ることができると聞いているし(笑)。これほどまでにスタジアム同士が近い場所でプレーするのは、皆にとって特別なものになるんじゃないかな。

–前大会のロシアW杯とは違った大会になるのは間違いないですよね。あなたたちはコパアメリカ2021を制しました。母国のために戦うことを楽しんでいますし、やる気にも満ち溢れているようにも見えます。過去に味わった苦しみは、もう既に過去のものですか?

過ぎたことは、もう既に過去のことさ。28年ぶりにコパアメリカを制したことで、すごく良い気分になったよ。
コパアメリカ2021を制したことが、今も楽しんでプレーできている要因だと思うね。
このような感情で日々サッカーができているから、優勝したコパアメリカには感謝をしたいね。

–レオ(メッシ)が優勝カップを掲げた時、あなたたちは皆、レオのことを見ていましたよね。皆で勝ち取ったコパですが、レオにカップを掲げて欲しかったのですか?

レオは、あの瞬間を待ちわびていたからね。そして彼は何年も前から、アルゼンチン代表として、何かを勝ち取らなければいけないとかなりのプレッシャーを抱えていたんだ。
あと、ディエゴ(マラドーナ)のためにもね。

これらのことは、レオのプレッシャーにかなり影響したと思う。そして、やっと優勝することができたんだ。僕らはレオの目標を助けることができたんだ。
このタイトルを勝ち取れたことは、レオだけでなく僕らにとっても素晴らしいことさ。

–コパアメリカの事を2日おきに話していたぐらい、チームは盛り上がっていましたよね。

今は写真やビデオがあるから、起きたことや僕たちが話したことが、多くの人の目に触れる。
あの大会を忘れることは不可能だよ。選手がインタビューで話す内容は、いつもW杯や大きな大会の話だよね。
何かを勝ち取った時に、その素晴らしい出来事を忘れることなんてできないよ。

-あなたは、どのような選手として、人々の記憶に残りたいですか?

僕のパフォーマンスはキャリアを通して上出来だし、今も良いサッカーができていると思うね。
とても良いサッカー人生だと僕自身は思っているよ。

まあ、考えは人それぞれだから、好きなように僕のことを思い出してくれればいいけどね。自分で説明すべきことはないし、僕がどういう人間かも多くの人は知っているじゃないか。僕は人生を楽しみ、家族や友達との時間を大切にする。そういった自然体の僕を、皆は記憶してくれてるんじゃないかな。

–最後に、あなたにとって達成とは何ですか?2018年ロシアW杯ベスト16であなたたちはフランスに負けてしまいました。しかもフランスはそのまま勝ち進み、チャンピオンにまで上り詰めました。もしあの時、アルゼンチンが勝っていたら、より面白い大会になっていたんじゃないですか?

カタールW杯に優勝してカップを掲げている瞬間を、人々の記憶に残したいね。神様は、コパアメリカ2021で僕たちを助けてくれたように、再び助けてくれるんじゃないかな。

そうなったら僕にとっても、アルゼンチンにとっても特別なことだよ。優勝できることを願っている。もしそうなったら人生でこの上ないほど幸せだよ。

▼インタビュー動画はこちら▼

End(お読みいただきありがとうございました。完 )

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